お裁縫 フェイスカバーの自作

お裁縫

お気に入りの洋服を着てのお出かけ。
楽しく時間を過ごし、幸せ気分いっぱいで帰宅。
手早く家着に着替えてゆっくりしよう…

そんな時、脱いだ洋服にメイクがばっちり付いてテンションが急降下してしまった経験の一度や二度はどなたにもあるはず。

襟ぐりの前を限界まで顔から浮かせればなんとかならないではないけど、お気に入りの服が伸びてしまうといった二次災害の心配もあります。

しかも一度メイク汚れが付いてしまうと落とすのが結構大変ですよね。

こういった色々が嫌で、私は洋服屋さんで試着した際に使う不織布のフェイスカバーを店員さんに断ってから持ち帰り使っていました。おかげで洋服にメイク汚れが付くことは無くなったけど、次のような理由で自作しようと思い立ちました。

  • 不織布だから静電気がすごい
  • 指先のささくれに引っかかって扱いにくい
  • タートルネックの時は滑りが悪い
  • 洗えない
  • うす汚れたフェイスカバーを職場のロッカーにかけて置くのは恥ずかしい
  • そもそもヨレヨレになってきた

職業用ミシンのメンテナンスから(笑)!

久しぶりに押入れから引っ張り出したJUKIの職業用ミシン様。
洋裁にハマり、家庭用ミシンに限界を感じて購入したものです。

そのパワーと縫い目の美しさに言葉もなく感動したのを今でも覚えています。家庭用のコンピューターミシンのような多機能な縫い目は作れない代わりに、直線縫いのためだけに存在する機械。
頑固な職人さんを思わせます。

フェイスカバーの話から遠ざかってしまいますが。
久しぶりにミシンを使う時は、まずメンテナンスと注油をします。
この機械油の分量が大切で、多すぎても少なすぎてもダメなんです。

そう言えば初心者の頃、たっぷり注油したら布や糸に機械油が付いてしまい戦意喪失したなんて大失態をしでかした事もあります。

素材はスカートの裏地

素材は絶対スカートの裏地と決めていました。
スカートの裏地の機能を考えると、フェイスカバーにピッタリの素材なのではないかと妄想しました。

  • まとわりつかない
  • 静電気防止機能が付いている
  • 滑りがいい→衣類の着脱が楽・摩擦が少ないからメイクが落ちにくそう
  • フェイスカバーにもメイクがつきにくい→汚れにくい
  • たとえ汚れても洗える
  • 適度なドレープと光沢で、職場のロッカーにかけておいても変じゃない。逆に高級感かもし出し効果ある!?

さっそく近所の手芸屋さんに行き、スカートの裏地コーナーへ。
ざっと見た感じでもいろいろな素材のものがあります。
シルク混・タフタ・ポリエステル、そしてキュプラ。

スカートの裏地として使うのであれば店員さんのアドバイスを聞きたいところ。
でも「頭にかぶる」用途として使う場合の適切な素材が何かと尋ねられた店員さんがなんとも気の毒に思えたので独断で選ぶことにしました。

だんぜんキュプラ!

値段の兼ね合いからタフタやシルクはまず却下で、候補に残ったのがポリエステルとキュプラ。
値段はキュプラが80円程高い。
両者を比べると、ポリエステル製はツヤ感やとろみ、ドレープもなくちょっとゴワッとしているのに対し、キュプラは織りが緻密でいい感じのツヤ感ととろみがある。触った感じもするりっと手から逃げていく感じがなんともいい。ちょっとお高めのスーツやスカートの裏地に使われるのもうなずけます。

ここでちょっとキュプラの特徴を調べてみました。

  • まとわりつくようなドレープ感がある
  • 滑りがいい
  • 光沢感がある
  • 吸湿性・放湿性に優れている
  • 静電気が起きにくい
  • 意外!綿花の繊維の短いものを特殊な加工してできる(合繊じゃないんだ!)

見ればみるほど私の理想のフェイスカバーにうってつけの素材。うん、これにしよう!
キュプラだけ買うのはつまらないから、ポリエステルも買って比べてみるのも楽しいかも。そう思いたち、結局両者とも50cmづつ買うことにしました。お値段全部で¥750円也。安い…。

ここまで書いておいてふと気が付いたことがあります。ただのフェイスカバーでひと目に触れる事はまずないのに、ドレープやら高級感やら、ずいぶん鬱陶しいなぁ私。

でも手作りだからこそ、意味のないところに敢えてこだわれるのが楽しいと思いませんか。

制作について考えたこと

自分で適当に型紙を作ります。サッとかぶれて脱ぎたいので横幅は余裕をもたせ、頭頂部は丸いラインでハイネックも通過しやすいように。

脱ぐ時にもサッと狭い襟ぐりに生地端を差し込みやすいようにテーパーの形状にしよう。ちょうどたまごを逆さまにしたような形に。

キュプラの方は、フックに掛けられるように同じ素材をバイアスにとって3mmループを作ろう。

頭を悩ませたのは布端の処理。
作業性を考えると裏パイピングを使うといいかも。でもパイピングテープを買い忘れたし、これから薄地の生地でブラウスを作りたいから練習がてら三つ巻き(三つ折り)にしよう。幅は薄地のブラウスなら絶対必須の5mmで!!カーブしかない形状でチャレンジャーだけどやり方はYouTubeで調べれば出来るはず。

さっそく調べたらプロで洋裁をされているSenjyu工房さんが、ぶきっちょの私にもレンブラントの絵のような一筋の光が差すような動画をあげてくださっていました。

他にも洋裁本にはないプロの工夫満載の動画がたくさん用意されているので、息を吐くようにチャンネル登録ボタンをポチっとしました。最近はSenjyu工房さんと適当ソーイングさんの動画をよだれを拭きつつ眺めております。

自作フェイスカバー完成!

いつも前置きが長いとの声を頂くので、まず一番見たいであろう完成写真から。
注意:壁にかかった鍋敷きにあらず。

試しに買ってみたポリエステルから行きましょうか。こちらはミシンお手入れ前に取り掛かりたくて手縫いで。サイズ感、使いやすさに特に問題なし。ただ「いかにも裏地」感があるし、写真でもわかるくらいチープな光沢が見て取れますね。

次に本命キュプラ。
写真でツヤ感は表現できませんでしたが、きれいなドレープと落ち感を感じませんか?こんなのが、さっと開けた会社のロッカーにかかっているのがチラ見えしたら…。得も言われぬ優雅なアラフォー感を演出できるのではないでしょうか。

渾身の3mmループもぜひ自慢させてください。

ひとつあたりの制作費¥400弱でできます。改善点も見つかったのでさっそく3枚目を作ろうと思います。次は裏パイピングで布端を処理する、頭にかぶっても見えやすいような生地を部分使いする事を試してみようと思います。できたらまたこちらで報告しますね。お楽しみに!

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